【2022年最新版】最低賃金の引上げ

目次

1.全国都道府県別の最低賃金一覧

全国都道府県別最低賃金一覧

2022年(令和4年)の全国都道府県別最低賃金額は、厚生労働省より30円~33円の引き上げとなりました。
この前年度比上げ幅は過去最高額で、全国平均時給は961円、伸び率は3.3%増となります。

【2022年最新版】全国都道府県別の最低金額一覧

都道府県改定後(円)改定前(円)引上額(円)ランク発行予定日
北海道92088931C2022年10月2日
青森85382231D2022年10月5日
岩手85482133D2022年10月20日
宮城88385330C2022年10月1日
秋田85382231D2022年10月1日
山形85482232D2022年10月6日
福島85882830D2022年10月6日
茨城91187932B2022年10月1日
栃木91388231B2022年10月1日
群馬89586530C2022年10月8日
埼玉98795631A2022年10月1日
千葉98495331A2022年10月1日
東京1072104131A2022年10月1日
神奈川1071104031A2022年10月1日
新潟89085931C2022年10月1日
富山90887731B2022年10月1日
石川89186130C2022年10月8日
福井88885830C2022年10月2日
山梨89886632B2022年10月20日
長野90887731B2022年10月1日
岐阜91088030C2022年10月1日
静岡94491331B2022年10月5日
愛知98695531A2022年10月1日
三重93390231B2022年10月1日
滋賀92789631B2022年10月6日
京都96893731B2022年10月9日
大阪102399231A2022年10月1日
兵庫96092832B2022年10月1日
奈良89686630C2022年10月1日
和歌山88985930C2022年10月1日
鳥取85482133D2022年10月6日
島根85782433D2022年10月5日
岡山89286230C2022年10月1日
広島93089931B2022年10月1日
山口88885731C2022年10月13日
徳島85582431C2022年10月6日
香川87884830C2022年10月1日
愛媛85382132D2022年10月5日
高知85382033D2022年10月9日
福岡90087030C2022年10月8日
佐賀85382132D2022年10月2日
長崎85382132D2022年10月8日
熊本85382132D2022年10月1日
大分85482232D2022年10月5日
宮崎85382132D2022年10月6日
鹿児島85382132D2022年10月6日
沖縄85382033D2022年10月6日

参照:全ての意都道府県で地域別最低賃金の答申がなされました-厚生労働省

2.最低賃金の引き上げによる企業への影響

最低賃金引き上げによる企業への影響

2-1.人件費が増える

時給が30円~33円の引き上げによって、会社負担が大きくなります。
最低賃金が30円引きあがると、1日8時間を月20日働くスタッフ一人につき、月換算で4,800円の人件費増となります。
そのため、アルバイトやパートスタッフの従業員数の削減や雇用時間の見直しが必要となる可能性もあります。

2-2.扶養内で働く従業員がシフトを減らす可能性もある

扶養控除内で働く主婦(夫)にとっては、賃金引上げによって扶養範囲を超えてしまう方も出てきてしまいます。
そのため、労働時間を減らさなければならない方が発生します。

つまり、パートを多く採用している職場では、人手不足に陥る可能性があります。
特に、家事代行、クリーニング、スーパー、オフィスワーク、倉庫内作業など、扶養内で働く人が多い職場では注意が必要です。

2-3.採用活動がより難しくなる

最低賃金の引き上げにより、周囲の企業との時給差が生み出しにくくなります。
つまり、採用競争力が低下してしまうため、より採用コストをかけていかなければいけなくなります。
特に、時給差が生み出されにくい飲食業やサービス業の業種では採用活動がより難しくなっていきます。

そのため、これまで以上に綿密な採用戦略や媒体選定などを適切に行っていくこと、
そして従業員の退職を抑止するための職場環境作りが重要になってきます。

3.最低賃金引き上げへの対応策

最低賃金引き上げへの対応策

3-1.DX化を進めて生産性を高める

今後も最低賃金の引き上げが行われる可能性は高いです。
そのため、在庫管理や労務管理などのDX化を進めていくことで業務効率を向上させるための設備投資も手です。

それによって、従業員の労働時間削減や生産性の向上を図ることができます。

3-2.採用管理コストを見直す

近年、採用管理ツールや採用手法などが多岐に渡ってサービスが展開されてきました。
もちろん、あると便利なものも多いですが、取捨選択をしたり、新しいサービスとの比較をしたりなどをしてみると良いかもしれません。今の経営戦略や採用戦略にとってどのくらい重要なものなのかを見極め選択をすることで、採用管理コストの適正化が図れます。

3-3.10月の最低賃金適用前に採用活動を行う

例年、最低賃金適用前に時給を上げて採用活動をする企業が多い傾向にあります。
それは、競合が時給を上げる前に良い人材を確保しておきたいという戦略によります。

つまり、最低賃金が適用された後の採用市場はさらに競争が激しくなってしまう可能性が高いです。
少しでも採用難易度を下げた状態で採用活動を行うことで、採用コストの抑制を図ることができます。

まとめ

政府は、近年の物価上昇やコロナ禍からの回復を受け、「できる限り早期に全国加重平均1000円以上を目指す」方針を掲げています。つまり、2023年以降も引き続き最低賃金の引き上げが予想されます。

そのため、今後の最低賃金の引き上げも見据えた事業運営や人材活用戦略が重要となってきます。
特に、システムやロボットの活用を見据えたDX化による業務効率改善、人材活用方法の見直しを含め、掛け合わせでの生産効率、収益改善に向けた取り組みが重要になると思われます。

自社における人材の価値を見極め、それに見合う優秀な人材の確保に取り組んでいきましょう。

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